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産業医について

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1.はじめに

 今回は産業医について、弁護士・社会保険労務士の澤井利之がお伝えいたします。

 私は現在、北海道産業保健総合支援センターの産業保健相談員として、産業医の方に対する研修のお手伝いをさせていただいております。

 産業医と協働関係を構築できれば企業の労働安全衛生への対応能力が向上するとともに、中長期的には企業価値を高めることもできると考えられます。これまで、産業医とのかかわりが薄かった方もこれを機会に産業医への理解が深まれば幸いです。


2.産業医とは

 職種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場は、産業医を選任し、その者に労働者の健康管理等を行わせなければならないとされています(労働安全衛生法13条1項、労働安全衛生規則13条1項)。

 産業医の職務は同規則14条1項で規定されています。主なものとしては以下のとおりです。

① 健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること

② 面接指導(長時間にわたる労働に関する面接指導、研究開発業務従事者に係る面接指導、高度専門業務・成果型労働制の適用を受けるものに係る面接指導)並びにこれら面接指導の対象とならない労働者に対する措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること

③ 心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施並びにストレスチェック結果に基づく面接指導の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること

④ 作業環境の維持管理及び作業管理に関すること

⑤ 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること

⑥ 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること


3.産業医との協働関係について 

 働き方改革への対応をはじめとして労働環境はめまぐるしく変化しています。長時間労働者への面接指導やストレスチェックでの面接指導などの労働者の健康障害の防止や就業環境の改善についての助言なども考えられます。さらには人手不足への対応として、高年齢労働者の雇用環境の整備や病気と仕事の両立支援の整備などもあります。

 メンタルヘルスが問題となっている場合や傷病休職からの職場復帰において産業医に意見を求めたことがあるといった企業もあるのではないかと思います。

 産業医は、研修等を通じて日々研鑽されていることから、安全衛生についての専門的知見に基づいて適切なアドバイスをいただけるよき相談相手です。企業経営や法律家にはない観点からの助言を得られることが利点です。

 産業医と信頼関係を構築し、労働安全衛生に関する情報も経営の中に取り込み活用することで、働きやすく活力のある職場となり企業価値が高まると考えられます。

 これまで産業医とあまり関係が深くなかった方もこれを機会に産業医に相談してみてはいかがでしょうか。

弁護士・社会保険労務士 澤井 利之