1.はじめに
以前、「ちばてつや」という漫画家についての記事をメルマガでご紹介しましたが、今回は、私が最も好きな漫画「ドラゴンボール」の作者である鳥山明について紹介しようと思います。
2.鳥山明とは
2024年3月1日に亡くなったことは記憶に新しいかと思いますが、鳥山明は、前述のドラゴンボールのほか、「Dr.スランプ」の作者でもあり、「ドラゴンクエスト」シリーズのデザインなども手掛けている人物です。
調べたところ、漫画家としてのデビューは1978年で、週刊少年ジャンプに「ワンダー・アイランド」という作品を掲載してデビューとなったようですが、読者アンケートの結果は最下位で、その後に掲載した複数の短編作品の人気も芳しいものではなかったようです。
その後、Dr.スランプの連載を経て、1984年11月にドラゴンボールの連載を開始すると、連載当初はあまり人気がなかったものの、その後にバトル漫画として軌道修正することで人気を博し、テレビアニメシリーズの「ドラゴンボールZ」は平均視聴率20%を維持していたとのことです。
鳥山明本人も、1981年に小学館漫画賞、2006年に日本のメディア芸術100選等、多数の受賞歴も持っているようです。
3.鳥山明の逸話
真偽のほどは分かりませんが、Dr.スランプやドラゴンボールは、ほぼ1人で描いており、アシスタントは週1回の1人のみだったという逸話があります。現在の漫画家は、複数人のアシスタントと共に作成していることが多いようなので、(事実であれば)ほぼ1人で描きあげていたというのは驚きです。
また、莫大な収入を得ているであろう鳥山明からの税収を確保するため、自治体が鳥山明の自宅の近くに国道を作り、利便性を確保して引っ越さないようにしたという真偽のほどが全く分からない都市伝説も有名なところです。「そんな話はあるわけない」とも思いますが、そのような都市伝説が囁かれ、「もしかしたら本当かも…」と少しでも思わせてしまうところに、鳥山明という人物のすごさが表れているように思います。

4.ドラゴンボールとの出会い
私が初めて読んだ鳥山明作品はドラゴンボールでした。私が初めて読んだ漫画もドラゴンボールでした。私が小学生の時、近所の友人の家に遊びに行ったところ、ドラゴンボールの単行本があり、何気なく開いてみたのがドラゴンボールとの出会いでした。
当時は漫画のコマを読み進める順番すら分からない状態だったはずですが、なぜかすんなりと読め、ストーリーがスッと頭に入ってきたのをよく覚えています。たしか、初めて読んだ単行本はフリーザ編で、孫悟空がスーパーサイヤ人に変身するところでした。初めて読んだということもあり、前後のストーリーがまったく分からない状態だったのですが、孫悟空が変身してフリーザを圧倒するシーンはそのような状態でも見応えがあり、一気に引き込まれてしまいました。
ドラゴンボールの名場面の一つであり、初めて読んだ漫画がその場面だったからこそ、以降、私は漫画にどっぷりとつかることになったのかもしれません。

5.Dr.スランプは…
他方、鳥山明の代表作の一つであるDr.スランプは、ギャグの要素が強く、あまり好きではありません。ドラゴンボールから鳥山明の作品に入り、その後にアニメ化されたDr.スランプをワクワクしながら見たときのあの感情は何と言い表せばいいのか未だに見つからないでいます。
6.今でも大好きです
今でもドラゴンボールは大好きで、たまに読み返してみることがあります。改めて読んでみると「鳥山明って絵が上手だったんだ」と思います。子供の頃は、ストーリーに惹かれて読み進めたということもあり、「絵が上手い」という印象はありませんでしたが、キャラクターのデフォルメや背景の緻密さなどに驚かされます。未だにドラゴンボールが最も好きな漫画であることに揺るぎはないので、どこかで時間を見つけて改めて全巻通して読んでみようと思います。皆様もぜひ!!
弁護士 高塚 慎一郎
