1. 公布日・施行日
公布日:2024年5月24日
施行日:2026年4月1日
※施行日後「道路交通法」を改正法といい、「道路交通法施行令」を改正法施行令といいます。
2. 知っておくべき主な改正ポイント
① 自転車の交通反則通告制度の概要
② 対象となる反則行為
3. 改正の概要
(1)改正の背景事情
交通事故事件数の総数は近年減少傾向にある中、自転車関連事故は年間7万件前後と横ばいの状況であり、全交通事故に占める自転車関連事故の割合は増加傾向にありました(下図)。
このような状況の中で、自転車関連事故を減少させるため、自転車の交通違反の指導取締りを強化し、違反者と警察の時間的・手続的な負担を軽減するとともに、実効性のある責任追及を可能とし、自転車関連事故の抑止を図ることを目的に自転車にも交通反則通告制度(以下「青色切符制度」といいます)が制定されました。

(2)青色切符制度の概要
青色切符制度の概要は以下のとおりです。
【対象者】
16歳以上の者
【対象行為】
改正法及び改正法施行令で定められている反則行為が対象となります。
*反則行為の具体例は後述します。
【手続きの流れ】
- ① 違反者には警察官から反則行為となる事実等が記載された「青切符」と、反則金の納付時に銀行や郵便局の窓口へ持参する納付書が交付されます。
- ② 違反者は、取締を受けた翌日から原則7日以内に、所定の窓口で反則金を仮納付します。反則金を仮納付すると、刑事手続に移行せず、起訴はされません。
- ③ 上記②で反則金を仮納付しなかった場合、青切符に記載された指定の期日に交通反則通告センターへ出頭し、反則金の通告書と納付書の交付を受けます。
【青色切符制度導入前後の違い】
青色切符制度導入前は、違反行為の内容や程度によっては裁判にかけられ、罰金が科される可能性がありました(いわゆる赤切符での手続き)。他方で、制度導入後は、反則金を納付すれば同納付をもって手続が終了することになります。詳細は、以下の図をご参照ください。

(3)反則行為の具体例と反則金の金額
*以下は例示であり全ての反則行為を記載していませんのでご注意ください。
① 2人乗り
3000円
② 信号無視、一時不停止
5000円
③ イヤホンをしながらの運転、傘を差しながらの運転
5000円
④ 無灯火運転
5000円
⑤ 制動装置不良(ブレーキのない自転車やブレーキが故障した自転車の運転)
5000円
⑥ 安全運転違反(前輪を上げたり、手放し運転する行為等)
6000円
⑦ 踏切への立ち入り
7000円
⑧ 携帯電話の使用(ながらスマホでの運転)
1万2000円
(4)反則行為の対象とならず、刑事手続の対象となる重大な違反
以下の違反をした場合は、刑事罰が科されるおそれがあります。
- ① 酒酔い運転
- 5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
*「酒酔い」とはアルコール量に関わらず、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがあることを指します - ② 酒気帯び運転
3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
*「酒気帯び」とは、血中のアルコール濃度が1mlにつき0.3mg以上又は呼気のアルコール濃度が1ℓにつき0.15g以上であることを指します
*自転車運転者に飲酒をすすめたり、飲酒をした人に自転車を提供した場合も処罰の対象になります。 - ③ あおり運転
3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 - ④ 携帯電話等の使用
6月以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金
4.まとめ
今回は自転車のルールについて説明いたしました。雪解けが進み自転車に乗る方も多くなってくる時期ですので、この機会に改めてルールを見直し、安全運転に努めていただけますと幸いです。
弁護士 森谷 拓朗 弁護士 澤口 桜子
