1.はじめに
札幌で暮らし始めて久しい今でも、ふとした瞬間に苫小牧で過ごした日々の記憶がよみがえります。1991年生まれの私が1歳半から18歳まで育った苫小牧は、札幌の南南東約60kmに位置する太平洋沿いの人口17万人弱の港町です。
大都市ではないけれど、私にとってかけがえのない場所として、苫小牧のゆったりとした霧の濃い空気や思い出の風景を振り返ると、じんわりと温かい気持ちになります。
記憶を辿りながら、苫小牧の名所(現存しないものも含む)、出来事、食事等を紹介しつつその魅力を伝えていければと思います。
2.名所や出来事
(1)ファンタジードーム
私の記憶の最初の方にあるのは、苫小牧駅前にかつて存在した「ファンタジードーム」です。駅と直結した全天候型の屋内遊園地(国内初!)で、ジェットコースターやゲームコーナーがありました。5歳の頃に両親に連れて行ってもらった記憶がありますが、きらきらと照明が輝き、とてもわくわくしたことを覚えています。私が6歳のころには閉鎖してしまいましたが、30代半ば~40代半ばの方は、子どもの頃にファンタジードームに行ったことがある方も多いのではないでしょうか。↓はYouTubeチャンネル「STVニュース北海道」のファンタジードームに関する動画です。

ファンタジードームは、1997年1月15日の閉園後、スーパー「長崎屋」となり、2010年7月2日には「MEGAドン・キホーテ苫小牧店」となり、現在に至ります。
(2)緑ヶ丘公園
私は、小学校1年生から兄の影響でサッカー少年団に所属しており、ほとんど毎日学校のグラウンドや近所の公園等でサッカーをしていました。
そして、大会になると、苫小牧で一番規模の大きいサッカー場がある「緑ヶ丘公園」に行っていたことをよく覚えています。
広大な緑に囲まれたこの公園には、サッカー場だけでなく、陸上競技場、野球場、テニスコート、スケートリンク、パークゴルフ場、金太郎池のボート乗り場や巨大な滑り台、展望台、バーベキュー場等があり、豊かな自然にあふれています。散策をするだけでも気持ちの良い公園なので、ぜひ一度訪れてみてください。

(3)オートリゾートアルテン
私が小学生の頃、所属してたサッカー少年団のイベントで、毎年夏休みに「オートリゾートアルテン」で1泊2日のキャンプが開催されていました。バーベキュー等をした後に花火をしたり、肝試しをしたりと、とても楽しい思い出です。その後、大人になった今も、アルテンに度々訪れ、キャンプを楽しんでいます(今年も1度行きました)。
アルテンは、道内屈指の高規格キャンプ場です。オートキャンプサイトには電源と水道が設置されている区画もあり、管理が行き届いたキャンプ場です。敷地内には「ゆのみの湯」という温泉もあります。おすすめのキャンプ場ですので、ぜひ一度ご利用ください。

(4)とまこまい港まつり
とまこまい港まつりは、苫小牧で一番大きな祭です。毎年、8月の第1金曜日~日曜日にかけて開催されます。土曜日には、毎年約1万発の花火が使用される花火大会が開催されます。
しばしば霧が濃いために花火の音しか聞こえない場合がありますが、どうやら今年もかなりの濃霧だった模様です。苫小牧らしいですね。私も小学校の頃から高校卒業まで毎年行っていましたが、苫小牧を出てから全然行けていないので、また参加したいです。

(5)イオン苫小牧店
私が中学2年生だった2005年4月28日、イオン苫小牧ショッピングセンターが開業しました。それまでお出掛けといえば、駅北側のイトーヨーカドー、長崎屋、駅南側のダイエー、丸井今井に行くことしかなかった私たちにとって、突然現れた巨大ショッピングモールは衝撃でした。オープン当初は街中の人々がこぞってイオンに出掛けて行き、国道36号線に長蛇の列ができるほどの盛況ぶりでした。映画館やボーリング場、ファッション店、フードコートとわくわくが止まりませんでした。私も友人と自転車で片道1時間かけてよく通っていました。
一方、苫小牧駅前の風景は少しずつ寂しさを帯びていきました。かつては週末のお出掛けといえば駅前の商業施設でしたが、イオンが登場してからは、丸井今井(2005年10月)、ダイエー(2005年11月)、イトーヨーカドー(2010年1月)と立て続けに閉店していきました。
閉店した大型商業施設を横目に見る空は広く感じられ、人影がほとんどない通りに少し切ない気持ちになったのを覚えています。

(6)駒苫旋風
苫小牧を一躍有名にしたのがおそらくこの出来事です。
2004年~2006年にかけて、地元の駒澤大学附属苫小牧高校(通称:駒苫(地元民は「コマザワ」か「ザワ」と呼びます))が夏の甲子園で優勝・優勝・準優勝という快挙を成し遂げました。
あの3年間は街中が熱気に包まれていましたし、色んなところでパブリックビューイングが開催されていました。
3連覇を懸けて戦った2006年の夏の決勝戦、田中将大投手と斎藤佑樹投手の投げ合いは歴史に残る名勝負となりました。
【球史に残る、夏の甲子園決勝】2006年大会、駒大苫小牧 vs. 早稲田実業
(7)ロッテリアMEGAドン・キホーテ苫小牧店
苫小牧駅北口のMEGAドン・キホーテにロッテリアがあります。2007年7月頃~2008年11月頃まで(高校1年生~高校2年生にかけて)アルバイトをしていました。
スタート時の時給は644円(最低賃金)。部活後に週5、6でバイトに行き、15万円のDELLのノートパソコンを買ったのが懐かしいです。初めての社会経験として、今でも印象に残っていますし、ほぼ変わらずに店舗が残っていることを嬉しく思います。普通のロッテリアですが、ぜひ一度お立ち寄りください。

(8)道の駅ウトナイ湖
「道の駅ウトナイ湖」は2009年にオープンしました。ウトナイ湖は、白鳥など渡り鳥の飛来地として知られ、観察舎や散策路があります。私はここで2回、白鳥に出会いました。静かな水面に翼が下りる光景は優雅で見とれてしまいます。ぜひ一度お立ち寄りください。

(9)とまチョップ
苫小牧市の公式キャラクター「とまチョップ」は2011年8月に誕生しました。白鳥をモチーフに、しっぽは花菖蒲、頭にホッキ貝、首にハスカップのネックレス。ウトナイ湖出身だけど泳げない。スケートは上手に滑ります。2012年にはゆるキャラグランプリで全国14位に輝きました。
実は、私はとまチョップを10年以上前からLINEのアイコンにしており、ずっと大好きなキャラクターです。
苫小牧に来ると、とまチョップをあらゆるところで見かけますので、ぜひ探してみてください。

(10)ノーザンホースパーク
「ノーザンホースパーク」は、苫小牧市美沢にある体験型テーマパークです。1989年から開園されていますが、私が初めて訪れたのは2012年頃でした。乗馬体験等、楽しめる体験型アトラクションが多数用意されています。初心者でも楽しめるものも多く、家族連れにも向いています。大自然の中で馬と触れ合う体験は格別です。一度体験してみてください。

3.苫小牧の食事
(1)ホッキカレー
苫小牧名物のホッキカレー。たまに否定する声も聞きますが、私は大好物です。「マルトマ食堂」のホッキカレーは有名ですが、私がいつもおすすめしているのは「海の駅ぷらっとみなと市場」内の食堂です。
苫小牧では小中学校の給食にも出るほどのソウルフードです。

(2)カレーラーメン
苫小牧発祥と言われるご当地ラーメンです。元祖として知られるのは「味の大王」です。とろみのある、あつあつのスープが中太面にしっかり絡みます。締めにライスを入れるも良し。一度味わってみてください。
現在、苫小牧市は強くカレーラーメンを推していますが、私が苫小牧を離れてから推し始めたので(味の大王は元から有名でした)、あまりソウルフード感はありません。それが今ではホッキカレーと同様に小中学校の給食のメニューになっているみたいです。とまこまいカレーラーメン振興局(T・C・R・S)なるものも存在します。https://tcrs.jp/about.html
2022年9月には、苫小牧観光協会がカレーラーメンとホッキカレーの2大ソウルフードをWカレーと呼び、有効な観光資源として「Wカレーの街とまこまい」を宣言したそうです。スタンプラリーもやっています。https://tcrs.jp/wcurry.html

(3)三星
苫小牧の老舗洋菓子店。苫小牧を中心に道内に23店舗を展開しています。看板商品の「よいとまけ」は、苫小牧の名産品であるハスカップのジャムを使ったロールケーキで「日本一食べにくいお菓子」として有名です。
とても美味しいので、ぜひ一度ご賞味ください。

4.終わりに
「印象が薄い」「観光するところがない」とよく言われますが、とても素敵な街です。新千歳空港から車で30分、札幌から1時間30分程度の距離です。この記事をご覧になった皆様は、ぜひ次の週末に、苫小牧に観光に訪れてみてください。
弁護士 白石 森生
